YouTube Works Awards
About the Awards
YouTube Works Awards は、YouTube で高い広告効果を獲得した動画広告を表彰する、Google 主催の広告賞です。 2017 年にイギリスで始まり、アメリカなど世界各国で開催されており、各国で第一線で活躍する広告クリエイターや広告主・YouTube クリエイターなど、幅広い分野の審査員が様々な視点で審査を行います。 日本では 2021 年に初開催、2025 年 6 月に第 5 回を開催し、8 つの部門賞とグランプリを発表しました。
Categories
Best AI Usage 部門
Best AI Usage は、YouTube広告のキャンペーンプランニングもしくはクリエイティブ制作、またはその両方で、Google AI もしくは 自社開発の AI を効果的に活用し、優れたビジネス成果を達成した革新的なYouTube広告キャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成したマーケティング成果を具体的に示す数値的結果。AI を活用したからこそできたプランニングやクリエイティブのポイント、目標達成に寄与した内容を根拠を含めて記載してください。ブランドのどのような課題と AI 活用がマッチングしたのかについてもご記載ください。
Best Brand Lift 部門
Best Brand Lift は、ブランドや商品の認知・比較検討・検索数や好意度などのブランドリフトに貢献したキャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成したブランドリフトを示す数値的結果(例:ブランド・商品認知、比較検討、購入意向、検索数、コーポレートイメージの向上など) これらの結果の裏付け数値をどのように得られたかを明示してください。
例① YouTube の提供するツールや調査を使用して得られた数値的結果
例② 自社、広告会社または調査会社のリサーチを通して得られたリフトに関する数値的結果
Best Direct Conversion 部門
Best Direct Conversion は、生活者の意思決定を後押しすることでオンラインで直接的な行動を促すことに成功し、ビジネス目標を達成したキャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成したアクションが分かる数値的結果(例:ウェブサイト訪問、登録・購入などの直接的なコンバージョン、ソーシャルシェア(シェア・いいね・コメント)、など)の裏付け数値として、CPC、CTR、EVC、CPA、CPI、ROAS、 ROI などを提出してください。
Best Offline Sales Lift 部門
Best Offline Sales Lift は、YouTube 広告を活用して、オフライン(店頭)での売上拡大というビジネス目標達成に貢献したキャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成した売上への影響を示す数値的結果(例:売上前年対比、達成した売上金額・個数、成長率、マーケットシェア、購入者数、ROI、ROAS など)を提出してください。
Best Shorts Ads 部門
Best Shorts Ads は、YouTube ショートの特性やトレンド、視聴者インサイトを理解し、YouTube ショート広告の機能を活かしたクリエイティブで、高いマーケティング効果を獲得したキャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成したマーケティング成果を具体的に示す数値的結果と、YouTube ショートだからこそできたクリエイティブのポイント、目標達成に寄与した内容を根拠も含めて記載してください。様々なフォーマットがある中で、なぜ YouTube ショートを利用したのか、ブランドの課題とどうマッチングしたのかという背景も、明記してください。
Breakthrough Advertiser 部門
Breakthrough Advertiser は、蓄積された実績がない中でも果敢に挑戦し、2024 年に戦略的に YouTube 広告の活用を開始して、優れたビジネス目標を達成した企業、ブランドおよび団体を表彰します。
キャンペーンで達成したマーケティング目標への貢献が分かる数値的結果と、YouTube 広告を本格的に利用することになった理由を明記してください。これらの結果を裏付ける数値として、実際に貢献したマーケティング目標の内容(認知指標、売上貢献、ダイレクトアクション、ソーシャルシェアなど)について、数値的結果を提出してください。
Force for Good 部門
Force for Good は、収益やビジネスインパクトを超えて、自社のブランドパーパスを表現し、社会的意義のあるコミュニケーションを展開したキャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成した、社会にどの程度影響を与えることができたか、がわかるストーリーと具体的な数値的結果を提出してください。これらの結果を裏付ける数値として、生活者の認知変容、ブランド認知、ソーシャルシェア(シェア・いいね・コメント)、コーポレートイメージ向上、ブランドイメージ向上、マーケットシェア推移、などの数値的結果を明記してください。
YouTube Creator Collaboration 部門
YouTube Creator Collaboration は、YouTube で動画を投稿するクリエイターと企業・ブランドがコラボレーションを実施し、高いマーケティング効果を獲得したキャンペーンを表彰します。
キャンペーンで達成した、動画の再生回数のみならず、ブランドとクリエイターがコラボレーションするからこそ実現した企画、また目標達成を具体的に示す数値的結果を明記してください。なぜその YouTube クリエイターを起用したのか、ブランドの課題とどうマッチングしたのかという背景も記載してください。
Grand Prix
各部門賞の中で、最もインパクトが大きく、イノベーティブかつクリエイティビティに富んだ表現で YouTube 広告を最大限に活用し、ビジネスへの効果へと繋げることに成功したキャンペーンを表彰します。
審査員のご紹介
新井 英成
ソフトバンク株式会社
コミュニケーション本部
統括部長
荒川 真実
サイボウズ株式会社
マーケティング本部
プロダクトプロモーション部 部長
石下 佳奈子
株式会社 博報堂
クリエイティブディレクター
枝廣 憲
株式会社 ビズリーチ
執行役員 CSMO
小田切 ヒロ
ヘア & メイクアップアーティスト /
YouTube クリエイター
かけ
Kevin’s English Room / 掛
山ケビ志郎
YouTube クリエイター
佐々木 康晴
株式会社電通グループ グローバル・チーフ・クリエイティブ・オフィサー
祖父江 里奈
株式会社テレビ東京
プロデューサー
根本 高明
株式会社ADKマーケティング・ソリュ
ーションズ
クリエイティブ・ディレクター
松村 眞依子
日産自動車 株式会社 日本マーケティング本部 ブランド&コミュニケーション戦略部 シニアマネージャー
毛利 真崇
株式会社サイバーエージェント
AI事業本部 AIクリエイティブ
Div. 統括
安武 雅之
日清食品ホールディングス株式会社
宣伝部長
2025 Japan Winners
2024 年の YouTube 広告を対象に、広告関係者 60 人以上による 1 次審査でファイナリスト 51 作品を選出。その後、広告クリエイターや広告主、YouTube クリエイターなど 12 名の最終審査員が様々な視点で審査を行いました。戦略的かつ高いクリエイティビティを発揮して、マーケティング目標の達成に貢献したキャンペーンとして 8 つの部門賞とグランプリを決定いたしました。
飲みに誘うのムズすぎ問題
広告主:サントリーホールディングス株式会社
企画・制作:株式会社 電通
CHALLENGE
若者のお酒離れや低価格な競合が増える中、高価格帯のプレモルにとっては、独自の価値を確立することが課題でした。そこで、仕事も生活も前向きな「ワークライフアクティブ」な方々に、「頑張る自分への最高のご褒美」として選ばれる。そんな共感を広げ、ブランドイメージ向上を目指しました。
IDEA
コロナ禍による飲み会文化の希薄化や、ハラスメント懸念から「後輩を飲みに誘いづらい」先輩の悩みに着目。共感を呼ぶ Web ムービーを制作し、誘う瞬間の葛藤を先輩の心の声でリアルに描写。勇気ある一歩の先にあるご褒美としてプレモルを提示し、YouTube と X を中心に広告キャンペーンを展開。映像内でインフルエンサーを活用することで自然な話題化を図り、ブランドイメージ向上を目指しました。
RESULTS
この施策は驚異的な反響を呼び、総視聴数は 2,000 万回以上、総インプレッションは約 4,700 万以上と、KPI のおよそ 3 倍を記録しました。広告認知も目標を超える 10.9% を記録し、25 万超のエンゲージメントと多くの共感の声を集めました。CM の枠を超え、「誘う葛藤」を社会の共通認識へと高めた影響力は、雑誌で巻頭特集が組まれたり、多言語に翻訳され、国外でも広くシェアされるという反響にも繋がりました。
PayPay 生成AIを活用した動画クリエイティブ
広告主:PayPay株式会社
企画・制作:株式会社サイバーエージェント
CHALLENGE
国内キャッシュレス決済市場での圧倒的なシェア維持と、さらなる拡大を目指す PayPay。中でも、利用開始きっかけとして多い「送金・割り勘」サービスに着目し、認知拡大を図ることで新たなユーザー層の獲得を狙いました。限られた広告費用の中で安定的に新規決済を獲得するために「生成AI」を活用した広告表現の開拓に取り組みました。
IDEA
過去の実績からマーケティング効果が高かった、シニア層にも親しみのあるカラオケを映像フォーマットとして採用。映像の背景や楽曲はすべて生成 AI を活用して制作し、配信データに基づいて複数パターンを量産。さらに、AI ツール「極予測 AI」によって最も広告効果が高いと予測される映像を選定し、配信しました。
RESULTS
生成AIを活用したクリエイティブは従来のクリエイティブを抑え、広告接触後、実際に決済に至ったユーザー数を示す「増分決済数」で月間No. 1 を獲得。さらに「送金・割り勘」訴求の動画では、生成 AI を導入したことで「増分決済数」が 307% も増加。初回決済の増加や投資効率の大幅な改善にも繋がりました。
バーガーキングを増やそう
広告主:株式会社ビーケージャパン ホールディングス
企画・制作:ザ・プロデュース合同会社
CHALLENGE
日本での店舗数がまだ少ないバーガーキングは、SNS で出店を望む声が多く寄せられる中、人手や資金不足で出店が困難な状況に。そこで、地元の空き物件情報をファンから募る「バーガーキングを増やそう」キャンペーンを実施しました。
IDEA
空き物件探しという課題を解決するため、バーガーキングは「自分たちだけで探す」のではなく、ファンにも協力を仰ぐという発想へ大きく転換。「バーガーキングを増やそう」と銘打ち、空き物件情報をファンから募集。キャンペーンの内容と応募方法を POP で楽しいトーン&マナーのムービーにして YouTube で公開。気軽に参加できることをアピールしました。
RESULTS
キャンペーンは多くの人に拡散され、ファンからの応募は開始 24 時間で約 2 万件、最終的に 7.8 万件超の物件情報が集まり、全国で 12 店舗の出店が実現。メディア掲載 278 件、広告換算 3.4 億円超、メディアインプレッション 5,800万 回超と大反響を呼びました。
日清のどん兵衛「はいよろこんで 利き利きどん」篇
広告主:日清食品株式会社
企画・制作:株式会社 博報堂
CHALLENGE
和風カップ麺シェアNo. 1 のどん兵衛。東西で味を刷新する全面リニューアルを機に、さらなるシェア拡大を目指しました。特にテレビ CM が届きにくい若年層に対し、彼らの「話題性重視」の購買特性を捉え、どう指名買いに繋げるかが大きな課題でした。
IDEA
「東西の違いは、正直どうでもいい」という生活者の本音を逆手に、あえて自虐的でツッコミたくなる CM を企画。2024 年ヒットソングこっちのけんとの「はいよろこんで」とコラボした完全パロディ映像を制作しました。単なる商品訴求にとどまらず、拡散を促す設計と、原作との比較で何度も見たくなる工夫を凝らしました。YouTube をはじめ、若年層が利用する様々なメディアでタイムラインに上がるよう設計し、広告想起を促進、売上向上を狙いました。
RESULTS
何度も見に来たくなる広告づくりに成功し、動画の総再生回数は 500 万回以上を達成。動画広告公開翌日の POS 売上は、前日比 129% を記録。EC 限定の「利きどん兵衛」セットは 3 時間で完売するなど、No. 1 シェアを確固たるものにしました。
金麦_家路言
広告主:サントリーホールディングス株式会社
企画・制作:株式会社 電通
CHALLENGE
金麦は「帰宅後の癒し」という独自のブランド価値を強化し、新たな顧客層へ浸透させることが課題でした。既存施策に加え、特に若い世代へのリーチを拡大し、「好かれる広告」でブランドイメージを高める「第 3 の柱」となる新しいコミュニケーションが求められていました。
IDEA
YouTube の視聴態度調査から音声を起点とした表現に注目し、帰宅中のユーザーに耳から「癒し」を届ける音声中心のショート動画を制作。「仕事からオフへ」切り替わる瞬間に焦点を当て、チルバージョンの「蛍の光」、共感性の高い脚本と人気声優の起用により、日常に溶け込む癒やしの音声体験を提供。YouTube ショートを活用することで、リーチ効率よく視聴者に余韻を残し、拡散を促進しました。
RESULTS
17〜24 時の帰宅時間に絞った配信にもかかわらず、施策全体で大幅なリーチを達成。その結果、ROI は約 170% 改善することに成功しました。さらに、20 代から 40 代のユーザーにおける広告認知も、目標に対し 150% を達成。中でも『癒やし』や『リラックス』といったブランドイメージは、金麦のこれまでの施策で最も高い数値を記録しました。
テンションあがる"街ナカ"ホテル OMO
広告主:株式会社星野リゾート
企画・制作:株式会社 電通東日本/株式会社 電通
CHALLENGE
星野リゾートの都市型ホテル「OMO」は新ブランドゆえマス広告 の認知拡大では利用意向に直結せず、ブランド理解が課題に。認知と理解を高めるため、ターゲットを「国内旅行年1回以上の人」に絞り、ブランド理解と利用意向向上を目指す動画広告を制作。KPI として、認知を維持しつつ利用意向を+ 5%、ブランドイメージ向上を達成することを目指しました。
IDEA
旅行スタイルで求めるものが変わるというインサイトから、26 のホテル利用シーンを撮影し、それらを組合せる「マッチング CM」を開発。YouTube のみで、女子旅・カップル・家族など細分化したターゲットに最適な訴求を行い、「自分ごと化」を促進し、ブランド認知と理解の両立を図りました。
RESULTS
ターゲットの「自分ごと化」に成功したことで、YouTube 配信だけで以前のテレビ CM と同等の広告認知を獲得しつつ、「利用意向」は 44%、KPI 比 178% と大幅に向上。その他(ほか)CM「好意度」や「ワクワク感」も大きく上昇しするなど狙った指標が大きくアップし、「質の良い認知」を達成することができました。
I HOPE. KANEBO
広告主:株式会社カネボウ化粧品
企画・制作:株式会社 電通
CHALLENGE
プレステージブランド KANEBO は、コロナ禍の売上減少やブランドが乱立する状況のなか、「時代に即したパーパス」を掲げ、2020 年に「美ではなく希望を語る」化粧品ブランドとして再出発。化粧品の価値を再定義しながら KANEBO のものづくりの姿勢を表明。共感を購買へ繋げ、社会の意識変革を見据えることを命題としました。
IDEA
長尺動画との親和性が高く、効率的にリーチ・認知を獲得できる YouTube を選択。「私たちは、化粧品を売っているのではない。希望を売っている。」というメッセージを軸に、外見だけでなく内面にも光を当てた描写を通じて、人の感情や社会に寄り添う姿勢を表現。これまでとは異なる化粧品ブランドとしての立ち位置を明確に打ち出しました。
RESULTS
「希望の口紅」篇は 60 秒にもかかわらず視聴完了率 55.3% と高く、口紅市場シェア 1 位※を獲得、予約&先行発売の 6 日間にて販売目標数が完売しました。美容液篇もシェアを 2% 拡大※。YouTube 広告は商品認知のきっかけ第 1 位となり※、ブランドイメージ向上に加え、「希望」や「人間まるごと」を肯定するメッセージが共感を呼び、社会的な意識にも影響を与えました。
シャウエッセン ショート動画プロモーション
広告主:日本ハム株式会社
企画・制作:UUUM株式会社
CHALLENGE
シャウエッセンは高い認知度を誇るものの、既存顧客は 50 代以上が中心。今後のブランド成長のため、若年層の取り込みと購買機会の増加が喫緊の課題でした。デジタルネイティブ世代に親和性の高い YouTube を活用し、ブランドとの新たな接点を創出し、購買行動のきっかけ作りと長期的なファン育成を目指しました。
IDEA
シャウエッセンの魅力を「パリッ!!と音軸」「ジューシーな味軸」の 2 軸に分け、それぞれの特徴を人気クリエイターが YouTube Shorts 動画で表現。クリエイターの個性を活かし、音やシズル感といった五感に訴える体験をショート動画で提供し、若年層にエンターテイメントとして楽しんでもらいながら、YouTube 上でのブランド資産の蓄積を図りました。
RESULTS
YouTube ショート動画の総再生数は 900 万回超を達成。ブランドリフト調査では「購入意向」+ 24.0 pt、「直近1週間購入」+ 25.7 ptと大幅に向上し、実際の購買行動にも影響を与えました。特に若年層の購買意識が大きく高まり、「パリッ!!と感」や「ジューシーさ」をテーマにした User Generated Content(UGC)も増加、ブランド資産形成にも繋がりました。
YouTube 広告でビジネス成果を上げた 51 の事例
download 事例集を見る*注: 公開している掲載事例の数字情報において、出典の記載がないものは基本的に以下に準拠します
- ブランド好意度などの態度・意識変容は、Google の提供する「ブラントリフト調査」
- 検索数の上昇は、Google の提供する「サーチリフト調査」
- 売上や申込数の上昇は、Google の提供する広告管理画面データおよび広告主提供データ
(個別事例の出典については各事例ごとの記載をご参照ください)