すべてを賭けていたバンドが解散してしまったヴァンビ。アイドル活動をしていたが、父が倒れて 800 万円の借金を抱えることになったゆん。人生のどん底にいながらも二人の個性を掛け合わせれば無敵になると確信し、YouTube チャンネルを開始。「自分を表現したい、芸能界で活躍したい、でも方法がわからない」という若者たちを勇気づけるロールモデルになった。いろいろな企画動画を毎日のように投稿し続け人気を得た二人は、YouTube 以外にも活動の場を広げ、バラエティー番組やドラマの出演、楽曲のリリースなど、夢を次々と実現させている。YouTube でやりたいこともまだまだ残っていると野望を語る二人の挑戦は、これからも続く。
テレビやファッションショーに出たり、楽曲をリリースできたのも YouTube あっての活動なので、ボクらはどっちもがんばる!どっちも極めるのが「ヴァンゆん」なんだと思っています。
東大大学院というアカデミアの頂点で学んでいたたくみさん。大学教授が研究のプロではあるが、だからといって教育のプロではないという事実に気づき、指導する側の問題から起こる「理系の理系離れ」を阻止したいとの想いで YouTube チャンネルを開設した。彼の授業動画は、面白くて分かりやすいとまたたく間に人気になり、チャンネル開設 1 年ほどで登録者は 5 万人を突破。いまや理系大学生にはなくてはならないチャンネルとなったが、実は視聴者の 4 割は一般の社会人だ。コメント欄には「昔挫折した行列式を理解できてうれしい」というような声が並んでいる。たくみさんは、理系の授業動画を全て揃えるという目標に向かって邁進している。
どんなに高度な内容でも、意欲があれば誰でも手軽に視聴できる!そんな学習環境を整えるため貢献していきたいです。
業界の人たちが口をそろえて絶賛する噺家の春風亭一之輔さん。2020 年の春、新型コロナウイルス感染症拡大で全国の落語会が中止となり、話す場をなくしていた一之輔さんは、 YouTube での配信を決断。もともと有名寄席での公演を予定していた 4 月に 10 日間連続で無観客落語生配信をした結果、連日 1 万人以上がライブで視聴し、総再生回数は 100 万回を超えた。コロナ禍でなかなか生の落語に接することができなかった落語ファンや、地方の独演会から大きな反響を呼ぶ。生の高座と YouTube、それぞれを介して落語の楽しさがより多くの人に伝わってくれるとうれしいと語る一之輔さん。日本の伝統芸能が、新たな一歩を踏み出した。
YouTube のライブ配信を通じて、初めて日本の伝統芸能、落語を体験された方も多かったようです。これをきっかけに、もっと親しんでいただける機会が増えるとありがたいですね。
二郎さんは 94 歳。戦時中、16 歳で海軍幹部施設で料理人見習いとなりつつ巡洋艦にも乗船し、戦後は各地でシェフとして勤務した。現在も家族に食事を作る二郎さんを、孫は YouTube で紹介することに。二人のおしゃべりを軸に、戦時中から変わらないナポリタンなど自慢のレシピを紹介する。「実際に作ってとても美味しかった」というコメントを読み、これまで以上元気になった二郎さんは、視聴者からのリクエスト料理を作ったり、戦時中のリアルな暮らしや合わせて 187 歳の夫婦のトークも伝えている。年輪を重ねることの素晴らしさ、何歳になってもできることは多いという事実を、二郎さん、未央さん、そして多くの視聴者がチャンネルを通して共有している。
この歳になって YouTube をはじめて、「初めて」をたくさん経験できています。皆さんも、ぜひ、いろいろなことに挑戦してほしい。心から応援しています。
単独チャンネルでの総再生回数 120 億回超を誇る人気 YouTubeクリエイターFischer’sのメンバー、シルクロード。みんなで一緒にチャレンジできる大型企画や楽しさを大事にしたコンテンツで人気を得ている。コロナ禍でなかなか企画を敢行できずにいた 2021 年夏、彼らのもとに東京 2020 パラリンピック応援企画という斬新なチャレンジの機会がやってくる。パラリンピック競技への興味関心を高め、面白さ、楽しさを伝えるために、チャンネル内で初めてゴールボールとボッチャにトライした。いつものように笑いを誘いながらも、終始本気でプレイし、パラスポーツの魅力を大いに伝える。彼らの応援もあって、パラリンピック本番の注目度もアップしたに違いない。
世の中に何かを発信するためにボクらにしかできないやり方がある。それがよい方向に進むのなら積極的にトライしたいと思います。
コンピューターサイエンスや IT 国家資格に関する知識をわかりやすく発信している渡辺さきさん。社会人になった時、日々の業務に終われまとまった学習時間が確保できなかった経験から、 1 日 1 コンテンツ、短時間で動画を見ながら無理なく学習が続けられるコンテンツ配信を目指して YouTube チャンネルを開設した。学びたいのに時間や環境に制約がある人、何から初めてよいのか学習の路頭に迷う人を少しでも減らせるのが YouTube を通じての教育の大義だと思うと語る渡辺さん。YouTube 上のさまざまな教育系チャンネルによって、学ぶ意思のある人が平等に学習機会を享受できるようにと、自身のチャンネルでも発信し続ける。
普通に生きていたら、私の発信することをここまで広げて評価してくれる人たちとは、たぶん出会えていなかったと思います。日々 YouTube を始めてよかった、と感謝しています。
若者の農業離れが深刻とされる中、都内の人気八百屋店で 10 年以上働いていた牛島兄弟は、日本農業を盛り上げたいとの想いで YouTube チャンネルを開始。農家や八百屋のイメージとはかけ離れた若い二人が、全国の農家と一緒に働きながら、作物の魅力をリアルに伝えたり、野菜を使ったおすすめレシピを紹介し、視聴者を魅了させた。2020 年には自分たちの店舗をオープンすべく、事業計画発表から資金調達の様子まで YouTube で公開。コメント欄に寄せられた激励の声に後押しされ新たなスタートを切った二人は「東京ドームで日本の野菜フェスを開く」という次の夢に向かい、これからも走り続ける。
YouTube をはじめて、たくさんの農家さんから感謝のことばをいただきました。そんな皆さんのためにも自分たちにできることを全力で取り組んでいきたいです。
健康的な体づくりのために、65 歳から運動を始めた瀧島未香さん。87 歳の時に日本最高齢フィットネスインストラクターとしてデビューした彼女は、2020 年から「世界から”諦めた”という言葉をなくそう!」というビジョンを達成するため YouTube での活動をスタートし、初心者向けのさまざまなエクササイズを発信。海外に向けたオンラインレッスンも実施し、90 歳を迎えた今も新しいチャレンジに挑み続けている。「年齢はただの数字です、絶対に諦めません」と言う未香さんは、100 歳まで力強く年齢を重ねる「パワーエイジング」という生き方をこれからも多くの人に伝えていく。
できないからといって諦めてしまうと、一生できない。少しづつでも良いから頑張ることで成果につながると言うことを伝えたいんです。