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藤原為時、詩を作りて越前守に任ぜられし語

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Published on Oct 22, 2014

【今昔物語】


今は昔、藤原為時と云う人がいた。
一条院の御世に式部丞を務めたので、その功績を評価して受領に任命して頂きたい、
と申請したが、定員に空きがなかったので、受領には任命されなかった。

為時はこれを嘆いた。
だが、翌年の修正人事の日、彼は文章博士でこそなかったものの、学識に優れた人であったから申し文に、このような漢詩の句を書き添えた。



苦学の寒夜
紅涙(こうるい)襟をうるおす
除目の後朝(こうちょう)
蒼天眼(まなこ)に在り



寒い夜に耐えて日々勉学に励んでおりましたが、
官職に就けず、紅い血の涙が袖を濡らしております。
しかし、この除目が修正されれば、蒼天(帝の比喩)の恩恵に感じ入り、
その蒼天に一層の忠誠を誓うことでありましょう。




女官はこれを帝にお見せしようとしたが、帝は既にお休みになっていて、お見せできなかった。
当時の関白・藤原道長は参内のおり為時の申請について、帝へ奏上した。
しかし、帝は為時の申文も漢詩も御覧になっていなかったので、何の御返答も頂けなかった。

道長は女官に事情を聴いて為時の漢詩が帝に届かなかった事を知ると、
すぐさま申し文を取り寄せ、帝に捧げた。
そして、この漢詩に感動した道長は乳母子の藤原国盛に与える筈であった越前守の役職に為時を任命した。

これはまさしく、うたによって人事を修正してしまったことなので
世間では大変な評判となった。

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