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「摩周湖」伊福部昭生誕100年記念演奏 【1992】

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Published on Apr 15, 2015

作曲・伊福部昭/詩・更科源藏

「摩周湖を書くことは、私にとってもっとも容易であり、同時に一番むずかしいことでもある。私はあまりにも摩周を知りすぎている。それは半ば私の中で肉体化しているとも言える。自分の内部のことは誰よりもよく知っているが、それを表現することがとてもむずかしいように。今でも機会あるごとに、私は子の風景を訪れる。それは故郷に父母を訪うのと同じように、哀しいにつけ喜びにつけて、この山と水とに語りたくなるのである。私はこの偉大な風景の麓に生まれたことを、どんなにか誇りとし、また大事な私の幸福にしていることか知れない」〈更科源藏・『北海道の旅』より〉 *

 摩周湖は古くは、山奥にある神の湖(Kimtaan Kamuito)と呼ばれていた。
 その昔、コタンの酋長が騙し討ちに合い、その祖母と孫は難をのがれたが、逃亡の途中、孫を見失ってしまった。独りになった祖母は永い彷徨の末この湖畔にたどりついたが、その餘りの美しさに心うたれ、地の神に永住を願い出て許しを得た。しかし永い年月孫を待ち侘びた祖母は終に湖の小島に化したと伝えられる。この小島は今Kamui-shut(神に化した祖母)と呼ばれている。
 祖母は、今なお孫を偲んで泣き続け、その涙で湖面には霧が立ちこもり、島かげのはっきり見える日は極めて少ない。日照りが少ないので湖畔のナナカマドの実は、本来の真赤な色にはなれないのである。又、無量の風という語には、仏教の慈悲の意が隠されているが、その風さえもが、この深い悲しみを幾千年も見落として、遥か高い天表を過ぎ去って行くばかりであると詠っているのである。〈伊福部昭 *ゾリステン'85「歌と室内楽」プログラムより・1993年〉

バリトン*根岸一郎
ヴィオラ*伊藤美香
ピアノ*河内春香
詩唱*木部与巴仁

摩周湖
更科源藏
*歌曲とするため、原詩に変更が加えられました。ここに掲げるのは、歌曲の詩です。

大洋(わだつみ)は霞て見えず釧路大原
銅(あかがね)の萩の高原(たかはら) 牧場(まき)の果
すぎ行くは牧馬の群か雲の影か
又はかのさすらひて行く暗き種族か

夢想の霧にまなことぢて
怒るカムイは何を思ふ
狩猟の民の火は消えて
ななかまど赤く實らず

晴るれば寒き永劫の蒼
まこと怒れる
 太古の神の血と涙は岩となつたか
心疲れし祖母は鳥となつたか
しみなき魂は何になつた

雲白くたち幾千歳
風雲荒れて孤高は磨かれ
山 山に連り はて空となり
ただ
無量の風は天表を過ぎ行く

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