会 期:平成21年7月18日(土)から8月30日(日)
【開催趣旨・内容】
当館では、平成17年度に「地籍図に見る秦荘の村々」と題した展示を行いました。今回は、愛知川地域を中心に明治初期の村絵図を展示します。
明治政府は、明治5年(1872)に地券の交付を決定し、明治6年には地租改正法を公布します。地租改正とは、①国民に土地所有権を認めて地券を交付する、②土地価格を査定する、③その100分の3を地租とする、④土地所有者が金納する、というものでした。
これを実現するためには、誰が、どこに、どのような土地を、どれだけ所有しているかを確定することが不可欠でした。そのため村や町ごとに正確な絵図を作成する事業が開始されました。
明治5年は壬申年にあたることから、壬申(じんしん)地券(ちけん)と名づけられています。壬申地券の発行にともなって「壬申地券地引絵図」が作成されます。県内では図の中書に「地券(ちけん)取調(とりしらべ)総絵図(そうえず)」と記載されているためそのように呼称されています。作成年は明治6年、7年が多いようです。
明治初期の村絵図は、年代によりいろいろな種類がありますが、今回は、当館が保管する12枚の「地券取調総絵図」を展示します。
【展示会のみどころ】
600分の1の縮尺で作成されたため、全体の大きさが縦横数メートルに及ぶものがあり、折りたたんで保管されています。当時の測量技術はまだ十分でなかったため山地についてはゆがみが大きいのですが、田畑や宅地については精度も高く、丁寧に描かれています。
当時の土地割りが一筆ごとに描かれ、小字の境界も明示され、小字名も記入されています。地目は屋敷・田・荒地・山・川・道などに彩色で区分されており、戸長・副戸長・百姓総代の署名捺印も見られます。
これらの絵図は明治初期の景観をよく伝えており、その後大きく変貌した村の様子を考える上においても貴重な資料となっています。
Link to this comment:
All Comments (0)