《2012年、日米欧、途上国さえ二番底へ》
藤井厳喜(政治学者) 2011年12月1日出演①
2012年、世界経済全体は、二番底へ向けて大きく下降してゆくだろう。
アメリカ経済の低迷は、誰の目にも明らかであり、景気回復の見込みがないどころか、
拙著『超大恐慌の時代』で述べたとおり、2012年には商業用不動産の大量の借り換えが待ち構えている。
http://www.amazon.co.jp/dp/4537258357
5年前に商業用不動産価格がピークの時に、購入された物件の資金の借り換えが大量に予定されているのであるが、価格下落から、この借り換えが不可能になるであろう。
商業用不動産は大暴落し、これがアメリカの経済を二番底に突き落とす大きな原因となるだろう。
日本経済が増税と円高で、更に苦境に陥ってゆく事は、誰の目にも明白である。
ヨーロッパの金融危機には、解決の目処すら立っていない。
ヨーロッパ中央銀行(ECB)が相当思い切った資金供給を行ったにしても、それは、危機管理が成功したという事であり、景気が回復する見通しは当分存在しない。
ヨーロッパ経済が危機的状況にあることから、ヨーロッパの金融機関は発展途上国からの貸しはがしに入っている。
投融資していた資金を本国に急速に還流させつつある。
韓国で資金が枯渇してしまったのも、韓国金融機関の親会社の多くがヨーロッパ系金融機関であったからである。
※参考: http://www.gemki-fujii.com/blog/2011/000757.html
ラテンアメリカの借り入れの6割はヨーロッパの銀行からなされている。
ヨーロッパが貸しはがしに入れば、比較的順調であった中南米経済も大きく減速する事になる。
東ヨーロッパ経済では、その9割の借り入れが西ヨーロッパから成されており、貸しはがしは更に大きなショックを東欧経済に与えるであろう。
China経済のバブルが崩壊しつつある事も周知の事実である。
このように見てくると、2012年は、1930年代の世界同時不況と同じような形で世界経済が二番底に落ち込んでゆく年であると予測できる。
不況の悪性スパイラルをストップさせ、景気を好転させられるかどうかは、各国の中央銀行が「最後の貸し手」になれるかどうか、にかかっている。
日銀が災害復興と公共投資の為に、国債を直接引き受ける覚悟があれば、日本経済の回復は然程、難しい事ではない。ヨーロッパ経済の危機管理と回復はヨーロッパ中央銀行が「最後の貸し手」となれるかにかかっている。
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