大分県日田市生まれの川津誠司さん(39)は、2007年の10月にガンを宣告された。プロシンガーを目指して21歳の時に上京、夢破れて故郷に戻った矢先の出来事だった。命をつなぎとめるには声帯を取り除くほかにない。しかし、川津さんは手術をせず歌うことを選んだ。「オレには歌しかない」。ただ生きて欲しいと切望する父親を説得し、命をかけた決断をした彼の思いに応えて、故郷の仲間たちが立ち上がる。地元の後輩たちとバンドTHE HEATRS(ザ・ヒーターズ)を結成し、悪化する体調の中、一小節づつ区切ってレコーディングした曲『風を斬って』は、地元のライブハウス「スカーフェイス」のオーナーであり、川津さんの親友である樋口隆彦さん(40)らの手によって、インターネット映像サイトに公開され、全国から多くの反響を呼んだ。そしてCDの発売、ライブ、イベントへの参加、尊敬するミュージシャンとの交流。再び歌うことを決意した川津さんは、歌うたびに元気と活力を取り戻し、病は治まったかに思えたが・・・。現在もなお、病魔と闘いながら歌うために命の炎を燃やし続けるシンガーと、共に歩み支える恋人、そして仲間たちの姿を追う。
【風を斬って】
http://www.youtube.com/watch?v=1mSpIVvqnsI
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