「寺田寅彦記念館と正曲一絃琴白鷺会の調べ」シリーズNO2は
「土佐海」です。NO1で一絃琴に興味を示した動機として、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」の文庫本第六巻を読んでと書きましたが、一絃琴への知識が広まると、「土佐海」が出来たのは明治十五年六月と分かりました。土佐に遊んだ真鍋豊平が「土佐日記」の宇多の松原に近い香美郡徳王寺の岩井家で作詞作曲したものと「一絃琴 歌のひもとき」にある。龍馬が生きた時代からのものではなくちょっぴり残念。しかし紀貫之が見たであろう土佐の白波寄せる汀線と緑の松原、そして青い海原、その深海に生える土佐特産の宝石珊瑚を赤き心の貫之と詠んだ詩と調べを聴くと土佐で育った私には情景が目に浮かび、演奏に聞入ってしまいます。
この映像は、平成22年3月21日寺田寅彦記念館で4月や5月の演奏会に向けて正装でお稽古する白鷺会の皆様に全員が映るよう向きを特別に座って頂き収録せて頂きました。正曲一絃琴白鷺会は、明治三十四年六月に島田勝子先生が発行された「一絃琴正曲譜本」全四十二曲を教本に伝奏を守りお稽古を重ねられておられます。一絃琴の前の譜面台で開いている和書が「一絃琴正曲譜本」です。
なお、一絃琴正曲譜本では、「珊瑚の玉の 玉なれや」となっています。
土佐海
詞 真鍋 豊平 曲 真鍋 豊平
土佐の海 底のいくりに 生ひいづる
珊瑚の玉の 玉なれや
赤きこころの 貫之の 大人の命の 住みましし
むかししのべば 今もなほ
その名は高く 世にめづる
宇多の松原 うちよする
波の音清く 見る目ゆたけし 土佐の海原
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