Lost インタラクティブアート作品 2010
『私は帽子を落としました』
『黒い毛糸のお気に入りの帽子でした』
『山手線の通勤ラッシュに巻き込まれた後から見当たらなくなってしまいました。』
『悲しくて悔しくて何日も帽子を探しました』
『でも、見つかりませんでした』
『東京都内での1日の落とし物の数は約1万件』
『私と、私の帽子はその一部になったのです』
『私は帽子を編みなおすことにしました』
『私と同じように落とし物をして悲しい思いをした一万人の気持ちを込めて一万目の帽子を、私が帽子を落としてしまった山手線の中で編みました』
『一万目の巨大な帽子は天井から吊るし、訪れた人に自由にほどいてもらいました』
『また、電車で編んでいる様子を撮影した映像も一緒に流しました』
『誰かが編んだものをほどくという行為を通して、失う悲しみを共有すると共に、落とされてしまったモノたちへのレクイエムになると私は考えます』
『今、あなたのほどいた1目は1/10000の悲しみ。』
東京工芸大学芸術学部メディアアート表現学科 久我尚美
Link to this comment:
All Comments (0)