2009年12月、東京国際フォーラムで開催された第10回慶應科学技術展 慶應テクノモールにおいて、寺坂研究室のブースではマイクロバブルによる研究の成果をご来場の方に見て頂きました。
マイクロバブルは直径数十ミクロンの小さな泡で、液体中において通常の気泡とは違った挙動を示す事から様々な用途に活かす事が出来ると大きな期待が持たれています。
Q「マイクロバブルの応用としましては、従来は例えば農業あるいは湖水の浄化などでの実用例がかなり出てきています。しかしながら、例えば化学的な素材などもっと新しい機能を持った材料の応用がまだ進んでおりません。しかしながらマイクロバブルの持っている特異的な性質を色々な化学製品に付加させると非常に大きな付加価値をもった、また環境に非常に有意義な材料になり得るとわかっていますので、そういった事を積極的にやっていこうと考えています。」
今回の展示では、寺坂教授のアイデアをもとに開発がなされた二つの研究成果について発表がなされました。
一つは、マイクロバブルの持つ機能性材料の研究についてです。
Q「マイクロバブルの持っている色々な性質のうち、非常に小さくて液相から脱出しにくくマイクロバブルがある事でその空間にあった液体が除去されますから、合計の比重が非常に小さくなります。それを利用してこちらではゲルビーズの中にマイクロバブルを封入しました。ご覧頂けるように、赤いゲルビーズにはマイクロバブルは入っておりません。一方青いビーズの中にはマイクロバブルが充填されています。このように攪拌していますとマイクロバブルが入っているビーズも入っていないビーズも同じ様に混合していますけれども、これのスイッチを切って液の対流を止めてやりますとゲルビーズのうち浮力の小さいマイクロバブルを持ったものは自然と浮上しますが、ゲルビーズにマイクロバブルが入ってないものはストンと沈殿をします。このようにマイクロバブルが入っているという機能の一つとして比重が調整できる、こういった事も機能の一つです。」
今回のブースではもう一つ、マイクロバブルの大量生産についての展示が行なわれました。
液体の動きがないところにマイクロバブルを作るという技術はこれまで非常に困難なものでしたが、寺坂研究室では薄いゲル水溶液に電極を挿入し電気分解によって小さな水素気泡を発生させる技術を開発しました。
この他にも、マイクロバブルを利用した酸化鉄微粒子除去プロセスの開発や新しい結晶析出法の開発、超音波照射によるマイクロバブルの凝集・解砕など、反応装置工学として社会への応用を視野に入れた研究を数多くおこなっています。
Q「マイクロバブルは非常に環境に優しい技術です。材料は空気などの非常に安全なガスですし、色々な液体に自由に適用する事ができます。
マイクロバブルを使った非常に低コストで高機能のある材料、これは非常に魅力的ですし環境浄化にも非常に大きな役割を果たす可能性を持っています。
また日本発祥の技術ですので日本が世界に先駆けて普及させ、日本の経済を元気にさせる活力に繋がる事を私は強く願っております。」
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