監修:有賀裕二(中央大学商学部)
人工市場とは、コンピュータの上に人工的に作り出された、架空の市場のことを言います。人工市場から得られたシミュレーションの結果を、実際の金融市場の現場に当てはめて考えることで、経済理論の実験と検証、分析を行うことが出来ようになるため、経済学者はもちろん、工学者や数理科学者からも注目を集めています。
1998年、この人工市場を媒体として、経済学者や工学者の交流の場を提供することを目的とした、U-Martプロジェクトが発足されました。
U-Mart(UnReal Market as an Artificial Research Testbed)とは、株価指数を取引する「先物市場シミュレータ」で、コンピュータとインターネットを介して先物取引を行い、経済市場の体験学習や教育、さらには経済学研究に役立つコンピュータ・プログラムとして開発されました。また、経済学者と工学者が共同で開発するという、新しい取り組みがなされています。
U-Martによるシミュレーションは、人間とコンピュータのプログラムが混在して、同時に実験に参加できるという特徴があり、模擬市場を設計して実際に動かしてみることによって、市場の動きを解明するための経済実験を行うことができます。同時に、プログラムの作成に関連して、工学分野への多様な貢献が期待されています。
経済学者と工学者のコラボレーションによるU-Martは、新たな人工市場研究の取り組みとして、さらには「経済学のロボカップ」として発展してゆく可能性をも秘めているのです。
(登場人物の肩書きや施設等の名称は番組制作当時のものとなります)
2008年度制作
http://twitter.com/Kairo_PR
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