【一般】「平成22年度(独)理化学研究所 和光研究所 一般公開講演会」
演者:本林透(理研仁科加速器研究センター 多種粒子測定装置開発チームリーダー)
理研の RI ビームファクトリーは世界一の性能を誇ります。今まで人類が見た事がない種類の原子核を作り出し、ビーム(高速粒子の束)として研究に使うことができます。では、この世界一の装置で何が研究できるのでしょうか。
原子核は、原子の中心にあって電子を引きつける存在です。普通は「眠って」いて原子核の中身がどうなっているかが気になる事はありません。ところが、ベクレルやキュリー夫人が原子核の放射能を発見して以来、原子核が変換したり反応したりすることがわかり、発電に利用することもできるようになりました。電子を引きつけているだけに見えた原子核には内部構造があり、その変化をつかさどる「からくり」があるのです。
さらに驚くべきことに、その「からくり」によって、ビックバンの昔から宇宙では原子核の反応が起きていることがわかってきました。この世界の元素はそのような反応によって作られ、今も作られているのです。
原子核の「からくり」を探るには、原子核の材料である陽子と中性子の数を変えながら、人工的な核反応を起こさせることが役に立ちます。RI ビームファクトリーで始まった、新奇な原子核の研究についてお話しします。
理研仁科加速器研究センター:http://www.rarf.riken.jp/
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