果てしなく広がる大海原を、一艘の漁船が行く。
乗船している数名はなぜか押し黙り、ひたすら目的地に着くのを待っている。その中に一人、慣れない船旅!?に酔って顔面蒼白な男がいる。と、その様子に気づいた同じように船酔いに苦しんでいた剛洋(未公開)という少年が、指をクロスさせ「酔わないおまじないだよ」と励ましてくれた。おかげでちょっぴり元気を取り戻して笑顔を返してくれた男に剛洋が、「名前は?」と尋ねる。 「瀬良將晴...」気分はすぐれないながらも何とか答える男。
しかし、その答えは波とエンジン音にかき消され...
「...ゼラ」少年の耳にはそう聞こえた。
4時間後、先生こと瀬良將晴(松島將晴)はようやく目的地である福江島に到着した。医師として、医者不在だったこの村へ自ら志願してやってきた。だが、漁船の主である原剛利(荒木潤一)や村人の間には、着いてもすぐに居なくなると医者を当てにしない者が多いのも事実だった。
こうして瀬良將晴が全てを捨て福江島へやって来たのは2007 年、夏。かつて「神の手」とも詠われた凄腕の脳神経外科医でありながら、島の人間たちはいきなり赴任してきたロンゲで都会風味の青年医師を素直に受け入れられず、「Dr.ゼラ」と嘲笑い中傷する。そんな瀬良に唯一心を開いたのは診療所の看護師・彩佳(未公開)だった。大胆で魅力的な彩佳の若い肌に徐々に魅かれて行く瀬良。ある日、悩んでいた瀬良に「先生、島の人に受け入れられたいのなら、まずは髪切ったほうがいいよ」と、的確な指示を出してくる彩佳。佳恵の店「ポエム」へ行くようにと勧めるのだった
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