ナノ材料のデバイス化による新たな物性発現と機能デバイス開発

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Uploaded by on Mar 24, 2010

「ナノ材料のデバイス化による新たな物性発現と機能デバイス開発」
慶応義塾大学 理工学部 物理情報工学科 牧研究室

 牧研究室では、いずれ限界となる微細化していくデバイスの未来を切り開くテクノロジーとして、
ナノデバイスに注目し新たな物性の探索と、それを用いた機能デバイスの開発を行っています。
その中でも、牧研究室がナノ材料として注目してきたのが、カーボンナノチューブです。
このカーボンナノチューブは、鉛筆の芯などに使われるグラファイトのシートを、円筒状に丸めた構造になっており、直径は1ナノメートル程度、長さがマイクロメートル以上の­一次元構造を有したナノ材料ですが、シートの巻き方により半導体にも金属にもなるという、ユニークな物性を持っています。
このような物性を持つカーボンナノチューブはデバイス化する事によって、様々な用途への応用が期待されています。

Q.「今トランジスタとして使われているのはシリコンなんですけども、その場合には、スイッチ、オンオフで動作するんですけどもシリコン、通常のトランジスタの場合にはオ­ンの時には大量の電子が流れてオフの時は電子が流れないという事でオンオフを制御しているんですけども、カーボンナノチューブを用いた場合には、例えばナノチューブは非常­に微小な構造ですのでそれ自身が量子ドットして振る舞って、そうすると単一電子トランジスタというものを作ることができます。
それは電子一個でオンオフできるトランジスタでして、例えばオンのときは電子が一個づつナノチューブを流れてオンになると、オフの時には電子が流れないということで電子一­個を使ってトランジスタを動作させることができます。」

 従来の電界効果トランジスタでは不可能だった電子レベルの制御。
大量に電子が流れるオン状態の場合、大きな電力が消費されます。
このようにナノチューブを用いる事によってトランジスタに別の付加価値を付ける事が出来ます。

Q.「ま、それを使うと、超低消費電力のトランジスタであるとか、その電子一個の例えばスピンという自由度を使って量子コンピュータに使われる様な量子ビットとか、そうい­った物を実現できるのではないかと期待されています。」

 このほかにも、牧研究室では2007年に、世界で初めて、一本のカーボンナノチューブに対して引っぱりの歪み(ひずみ)を導入できる、新たなデバイスを開発しました。これ­により半導体のカーボンナノチューブのバンドギャップを制御する事が可能となります。
 さらに、牧研究室では、電流を流すことで発光するカーボンナノチューブ発光素子の開発も行っており、光通信などへの応用を目指しております。
このように、ナノスケールの世界で物性を制御する事が、新たなデバイスの未来を切り開いていくのです。

Q.「私たちは微細加工技術を使って一つのナノ材料に電極等を形成するというような技術を持っています
そうしますと一つのナノ材料に電界や地場、光それに応力等を印可する事が可能になります
そうすると一つのナノ材料の物性を計ることによってナノ材料特有の新たな物性を調べる事が可能になります。
まあ今のままのデバイスではまあナノ材料を用いた新しい物性を、まあ探索するという事が主な目的になっているんですけども将来的にはそれを実際の電子デバイスや光デバイス­に応用できるという事を目指して研究をしています。」

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