岡安:
格差とかってどうお考えでしょうか?
伊藤達也:
やっぱり格差が出てきたなというのは実感しますね。地域の中を歩いていも30代前半で学生時代のアパートから抜け出せない人が増えてきたなとは実感するんです。そういう人たちはおそらく給料が200万とか300万、そのくらいの給料から抜け出すことができない状況だと思うんですね。格差っていうのはよく「小泉さんと竹中さんが構造改革をやったから広がったんですよ」とよく言われるんですけど、私は違うと思います。もしあのときに構造改革をやっていなければもっと格差は広がって、もっと貧しい人は増えて場合によっては失業して職業につけない人がもっとたくさん出たと思うんですよね。それを防ぐために不良債権問題を解決をしてもう一度日本が成長する力を取り戻して、デフレって言う何もかも物が安くなってしまって、企業がつぶれ、給料が安くなるっていう悪循環から抜け出すっていうことをやってきたわけですよね。デンマークっていう国があります。
なぜいきなりこの国を持ち出しかというとこの国が一番格差がない国って言われているんです。実は2年位前にこのデンマークという国に行きました。日本では小泉・竹中改革が格差を拡大したんだという話をしたら、「いったい何を言ってるんですか?」という話を向こうの方々全員しました。なぜデンマークは格差がなくなったかと言えば、構造改革を一生懸命やったからです。国を開いて、成長する産業をつくって、そして教育を充実をしてひとりひとりの働く人の力をつけた。そのために労働市場の自由化をしたんです。ある意味では、すぐにクビになるかもしれないという状況をつくりながらも、しかしクビになっても新しい仕事にすぐつける。職業訓練をしっかりやるということをやってきたんですね。そういうことをやりながらも経済の規制改革、規制改革をやると日本では格差が是正すると言われるんですけど、格差のない国は規制改革一生懸命やっているんです。それで国の活力というものをしっかりつくって、その力をセーフティネットを厚くする。つまり、もう一度挑戦する人をしっかり応援するそういう政策に力を入れて、国全体を底上げをすることによって最も格差のない国になったんですね。日本も格差が広がった。だから規制改革は悪いんだ。構造改革が悪いんだということを言ってても何も解決にならない。これを言ってたって新しい仕事はできませんよね。給料は上がりませんよね。無理矢理最低賃金を上げてもそのお金で企業は成り立たないですよね。中小零細企業はどんどんつぶれちゃいますよね。そういうことではなくて、やはり日本全体の経済が良くなる。そういう施策をしっかりやっていく、そのためには、構造改革は避けては通れない。そういう挑戦だと思います。
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