オーストラリアに住んでいた頃、よく夕暮れ時に、デジカメを持って、外へ飛び出したものだ。彼(か)の地(ち)では、紫外線が日本の7倍だと英語学校のクラスメイトが云っていた。どこまで正確な情報かは知らないが、たしかに日差しの強さは日本とは比べ物にならないものがあった。だから、朝焼けでも夕焼けでも、日本人には視たこともない強烈な色彩が広がるのだ。
それまで雲の様子をじっくりと眺めることなどなかったのだが、帰国後、いや、その前にいろいろと旅行したのだが、そのときも空の様子をよく視るようになった。タイに旅行したとき、安いモーテルで二人の日本人旅行客が話をしていた。「こんな夕焼けは日本ではなかなか視れませんよねぇ」と云っていた。それはわたしがオーストラリアから日本に帰る直前の旅行だったので、そのときは「はぁ、そんなものかなぁ」と思っただけで、さして気にも留めなかったが、帰国後に振り返ってみると、その夕暮れは日本とそれほど変わりがなかった。おそらく、彼らは日本では、そのような気持ちの余裕がなくて視れていなかったのだろう。
また、そのタイの旅行の前にチェコ共和国を訪れたのだが、そこも朝焼けの感じが日本と似ていた。永井荷風氏の「ふらんす物語」か、芸術関係のテレビ番組か、なにかだったと記憶しているが、フランスはかなり乾いているらしく、風景の色彩が鮮やかなのだとか。だからこそ、印象派の絵画が生まれたのだろう。また、日本や中国で水墨画が好まれるのも、その湿気や霧を、的確に表現できる手法だからではないだろうか。
またしても、とりとめもない文章になってしまったが、「雲」のちがいを思い出しつつ、今日は、梅雨時の雨の切れ目に、面白い空模様が視れたので撮影してみたまで。
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