眞田研究室では、しなやかな無線システムの実現を目指した研究を行っています。
近年のインターネットの発達はモバイル環境においてもより高速な無線アクセスを求めてきていますが、周波数資源は有限であり爆発的に増加するデータ量を収容するだけの広帯域な周波数帯を新しく割り当てることが難しくなっています。そこで無線システムにおいてもシステムの信号処理能力と周りの通信環境を認知し、より柔軟に通信を行うようなしなやかな無線システムが求められています。
Q「例えば、一般のパソコンに入っているような無線LANの送受信機だとある周波数のある特定のシステムにしか対応しません。無線LANのシステムで携帯電話のデータは受信できないし、WiMAXのような新しいブロードバンド通信にも対応できません。そうすると無線LANの回線が混むと、もうそこでデータが送れなくなってしまいます。我々が考えているシステムというのは無線LANの回線がいっぱいだったら、WiMAXあるいは携帯電話を選択しようだとかいう形で空いている回線を選択しながらどの回線がデータを送るのに最もふさわしいかを考えながら伝送するというようなシステムです。」
つまり、無線機が周りの環境を自分で認知し,最適な機能に自らを変えていくことで、例えば重要な情報はデータレートが遅くても信頼性のある通信リンクで送り、大量のデータは多少信頼性が劣っても高データレートの通信リンクで送るといった しなやかな通信が可能になるのです。
Q「まず無線機が特定の周波数の特定の方式だけでなく、いろいろな周波数のいろいろな方式に対応しなければいけません。当然信号処理をする間にひずみがでてしまいます。それをどのように補正をかけるか、あるいは伝搬の状況によってもどういう送り方・受け取り方が良いのか、信号が直接しか来ないような場合もあるし、いろいろな所を反射して来ることもあります。反射してくるような場合はそれぞれをうまく分解して受信したほうが効率が良くなります。あるいは周波数帯が変わって高い周波数になると伝搬する距離が短くなります。そうすると直接やりとりするよりも、一回他の端末あるいは中継局を介した方が良いという場合もあります。どちらが最終的に効率が良くなるのかというのを全体的に計画しながら判断するというアルゴリズムというのが実際の研究のテーマになります。」
Q「私の研究室では、企業と協力して研究を行っています。そういう意味では実用に近いところにいるつもりです。将来的には我々が考えているアルゴリズムが実際の無線機の中に入っていくとふうに期待してます。私の研究室に来ていただければ、実用に結びつく研究ができると私自身期待しています。」
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