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2010/11/05
11/16(火)、経済学部の寺尾先生と市野先生によるJoint Lectureを開催いたします。
6月の「上級マクロ経済学」に引き続き、今度は「上級ミクロ経済学」の"スピンオフ" として企画されました。
経済学部以外の甲南生はもちろん、他大学の方や一般の方にも広く公開する講義として行 いますので、ぜひお越しください!!
共同講義「経済学と経済学のあいだ」
日時:11/16(火) 13:00~14:30
場所:甲南大学岡本キャンパス1号館3F 133講義室
さて、今回の講義はどんなことを聞けるの???
担当の先生に講義概要を書いていただきましたので、どうぞご覧ください♪
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ぼくたち(経済学者)は、次のような質問をよく受けます。
「景気はどうなんですか?」
「日本経済の今後はどうなるんですか?」
このような問いは実のところ、単に経済学者をもてなすためのサービス質問であることが 多いような気がします。
つまり、質問をした人もその答えがどうしても知りたいわけではなくて、とりあえず相手 が経済学者だから、話のきっかけになるかと思って軽く聞いてみた、というような質問で あるように感じます。
そこから推測すると、おそらく経済学者というのは、このような問いに喜び勇んで答える 人だと一般的には思われているのでしょう。
「喜び勇んで」というのは言い過ぎでも、多くの人たちにとって経済学者というのは、こ のような問いに対して「自分の答えや意見を持っている人」ということになっているのだ と思います。
「景気はどうなんですか?」
「日本経済の今後はどうなるんですか?」
このような問いは、正当なものであるとは思います。
そしてこのような問いに対し、興味を持ってきちんと答えてくれる経済学者も多くいます 。
しかし、せっかくのおもてなしなのですが、このような問いに喜び勇んで答えられない経 済学者もいます。
少なくとも、僕はそのうちのひとりです。
「景気はどうなんですか?」
「日本経済の今後はどうなるんですか?」
このような問いに対する僕の答えは、「わからない」「興味がない」です。(もちろん、 実際にはせっかくのおもてなしにそんな無礼な返事をするわけにはいきませんから、たい ていの場合は「景気?いやあ、厳しいんじゃないですかねえ」などと答えますが)
では、なぜ「わからない」し「興味がない」のか。
一言でいえば、それはこのような問いが僕の専門外だからです。
こう答えると、「出た、専門バカ」「無責任」「景気や日本経済の先行きが『わからない 』なんて、それでも経済学者か」そのように感じる人もいると思います。
でも、ちょっと待ってください。
そのように感じるということは、その人は知らず知らずのうちに、「景気や日本経済の今 後のことが経済である」「景気や日本経済の今後がわかるようになるのが、経済学である 」という判断をしているということになります。
しかし、経済と経済学がそのようなものであるという判断は、妥当なものなのでしょうか 。
そこに私たちは綿密な検討を加えるべきではないでしょうか。
「経済は景気や日本経済の今後のことのように見えるが、実はそのことがよくわからなか ったり、そのことに興味がなかったりする」
これは、「経済は単純に見えるが、実は複雑である」ということのひとつのあらわれです 。
「『景気はどうなんですか?』『日本経済の今後はどうなるんですか?』このような問い に対する経済学の典型的な答えは、『わからない』『興味がない』である」
このことを、半分は僕が「わからない」「興味がない」ことの言い訳として、しかし残り の半分は本気で、議論してみたいと思います。
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